「男はつらいよ お帰り 寅さん」を見ました。
なんだろう?
この不思議な感覚は。
寅さんを偲びながら今を生きる満男たちの姿、
そして、とらやに住んでいるのは、さくらさんと博さんでした。
おいちゃんもおばちゃんもタコ社長も俳優さんが亡くなっているので
当たり前ですが、とらやにはいません。
見ていて寂しかったし、でも、とらやには温もりがありました。
この作品中の寅さんはまだ生きているという設定なのでしょうか?
でも、最後に満男が泣いていたので、やっぱり亡くなっているのでしょうか?
実はすでに寅さんは亡くなっているんだけど、
家族にはその知らせが届いてなくて、長年帰って来てないという状況なのかもしれません。
だから、薄々は伯父さんが亡くなっていることに気付いているものの、
満男もさくらさんも博さんもそれを受け入れてない、そんな設定なのかなあ、と思いました。
それにしても、少年だった満男が青年になり、恋愛をして
いつの間にか結婚して奥さんと死別していて、
なんか、人生を生きて行くことの難しさを感じさせる作品でした。
子供は大人になり、大人は老人になり、そして旅立って行く。
時間の残酷さを噛み締めつつ、でも、温かい空間を共に生きたという財産の大きさも感じました。
こういう形でシリーズを完結させた山田洋次監督はやっぱり素晴らしいなあ、と思います。
シリーズ完結なのに「さよなら」ではなく「おかえり」というタイトルなのも泣かせますよね。
一部でもこのシリーズと時間を共有できたこと、本当に良かったなあと思いました。
もう一回ぐらい見たいなあ。
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